Japanese noodle ZEN

この店を知った最初のきっかけは、透き通ったスープが特徴の「淡麗塩ラーメン」だ。そのスープの中でキラキラと輝く麺を見た時に、間違いなく「食べなくてはいけない！」と感じた。ましてや「淡麗」というこの２文字をラーメンに添えるセンス！お見事。
さて、今回食すのはそのラーメンと逆行する見た目の、いわゆるブラックラーメン。濃いめの醤油の中に秘められた旨味。ブラックラーメンのポイントはこれだ。早速いただく。

香りだ！お腹の底からこのラーメンを欲する意欲が湧いてくる。ファーストタッチは醤油だが、鶏のジューシーさをまとった、そんな香り。スープを飲んで、その内容がより鮮明になる。醤油の中に鶏の旨味があふれんばかりに閉じ込められている！ちょっとしたスパイシーさがその輪郭を際立たせ、焦がしネギがブラックの奥行きを出す。ブラックという名を持つが、透明度が高い味わいだ。俗にいう「クセになる」味。お次は麺。これがスープとよく絡む！製麺所と共同して作ったその麺は、スープとの適合性が抜群だ。優しい風味が口の中に広がる。麺が全体をまとめ上げるとは！
福島市のブラックラーメン文化が誕生するのも、そう遠くなさそうだ。
（取材：小梅太夫）